前庭系の可塑性 - 計画研究

  1. A01-1
  2. A01-2
  3. A01-3
  4. A02-1
  5. A02-2
  6. A02-3
  7. A02-4
  8. A02-5
  9. A03-1
  10. A03-2
  11. A03-3
研究課題名 A02-2 前庭系可塑性応答の統合的理解と適応障害対策
研究代表者
森田 啓之
研究分担者
  • 上田 陽一
    産業医科大学 医学部・教授
  • 梶 博史
    近畿大学 医学部・教授
  • 村谷 匡史
    筑波大学 大学院医学医療系・准教授
  • 岩崎 真一
    東京大学 医学部附属病院・准教授
連携研究者
  • 山本 義春
    東京大学 教育学研究科(教育院)・教授

有人宇宙飛行50数年の過程で、微小重力に対する多くの適応障害が報告されてきた。重力酔い、平衡機能障害、抗重力筋萎縮、骨量減少、心・血管失調は最も一般的かつ重要な適応障害であり、今後宇宙に「より長く」滞在し「より遠くへ」到達するためにも、その克服が喫緊の課題である。本研究課題の目的は、これらの適応障害の機序として前庭系の可塑性に着目し、重力変化に対する前庭系の可塑性を生理学的、分子遺伝学的手法により解明し、適応障害の対策を提案することである。

そこで本研究では,1gとは異なる重力環境(微小重力、過重力)により引き起こされる前庭系を介する調節機能の変化を自律神経系、心・血管系,内分泌系、ストレス反応系 (重力酔いを含め)、運動制御系、筋・骨連携系に着目して明らかにし、それぞれの経路で起こる遺伝子変化、エピジェネティックな変化を網羅的に解明する。さらに、異なる重力に曝露させる時期(耳石前庭系の発生期、発達期、成熟期)及び期間(数日間、数週間、数カ月)を変えて、前庭系の可塑性(適応、修復、頑強さ)とその破綻(不可逆的なダメージ)を統合的に解明する。これらの知見に基づき、前庭系の可塑的変化により起こる機能低下に対する予防策を提案する。さらに、この研究を通じて重力という力学的ストレスに対して、生命体が有する適応能力・修復能力・頑強さを包含する高い可塑性と、閾値を超えるストレスによる不可逆的なダメージ、破綻への道筋の新しい理論を構築する。

図.遠心機による過重力環境および国際宇宙ステーション内の微小重力環境でマウスを飼育し、前庭系を介する調節機能の可塑的変化を生理学的、分子遺伝学的手法により解明する。これらの成果を基に調節機能低下に対する新たな予防法を提案する。